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HANABI!! HANABI!!


花火の歴史について  PART1
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現在の花火の歴史についての通説は万治2年 (1659) 大和国 (奈良県) の篠原村から弥兵衛という人が江戸へ出て行き 「鍵屋」 という屋号で横山町一丁目に花火屋を開業。文化5年 (1808) 6代目弥兵衛のときに手代であった清吉がのれん分けをしてもらい玉屋市兵衛を名乗り吉川町に開業。これは江戸文化研究家の三田村鳶魚の記述を基に語り継がれています。しかし最近の研究では通説を覆すような真実がわかりました。1.宝暦元年 (1751) 刊行の「再訂江戸総鹿子新増大全」に玉屋の記述があります。2.安永4年 (1775) 刊行の 「風流物者付」 に玉屋が花火を手上げしている図があります。3.安永6年 (1777) 刊行の 「中洲雀」 に玉屋の記述があります。4.安永6年 (1777) 刊行の「江戸じまん評判記」に玉屋の記述があります。5.安永7年(1778)刊行の「開帳利益札遊合」に玉屋が船から花火を上げている光景が描かれています。6.安永8年 (1779) 刊行の「大抵御覧」に玉屋の記述があります。7.安永9年(1780)に刊行された 「扨化狐通人」 に玉屋の店先が描かれています。8.安永9年 (1780) 刊行の 「名物拝見自由自在」 に玉屋の記述があります。9.安永9年 (1780) 刊行の 「古朽木」 に玉屋の記述があります。何れも暖簾分けする以前の記録で九つの真実が新たに発見されました。

花火の歴史について PART2
慶長18年 (1613) 8月6日に駿府城において徳川家康が唐人の花火を見たのが最初の記録とされてきました。しかし 「伊達家治家記録」 によると、天正17年 (1589)の 7月に米沢城において伊達政宗公が、やはり唐人の花火を見ており8日には本人自ら行なったという記述があります。そして、それより先の天正10年 (1582) 4月14日には大分県臼杵市のイエズス会聖堂でも多くの細工が施された花火が行なわれたとポルトガルの宣教師、ルイス・フロイスの日本史に書かれています。


花火文化
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日本には古くから納涼という文化があります。江戸時代、河に船を出し川風に当たり涼を求めました。そこにいつの間かに花火も上げるようになり現在の花火大会が始まりました。今ではカウントダウンその他のイベントを含めると年に7500回前後も打ち上げられ世界的にもまれにみる花火王国になりました。この花火大会、世界広しといえども日本固有のもので海外ではほぼ花火大会はありません。それでは海外ではどのような時に花火を上げるのでしょう。祭りやイベントなどが一般的です。ですから夏という季節に関係なく一年を通して花火を見ることができます。打ち上げ回数も中国や台湾、アメリカ・イタリア・スペインなどでは日本に引けをとらないぐらいに打ち上げています。

戦後の花火
戦後、初めて打ち上げられた花火は昭和21年7月4日のアメリカの独立記念日だった。アメリカ軍からの依頼で駐屯地や宿舎などで打ち上げられた。

新憲法施行記念
昭和22年5月3日、新憲法施行を記念して憲法普及会が主催して祝賀花火を打ち上げた。場所は皇居前広場。ここでの打ち上げは、コレが最初で最後になる。仕掛け花火に国会議事堂を作ったり戦後はじめて日本人のために打ち上げられた花火である。

靖国神社
明治2年(1869)に東京招魂社(とうきょうしょうこんしゃ)として建てられた靖国神社(後に改名)では出征兵士を送り出す花火や、戦死者の遺骨を出迎える花火を打ち上げていた。特に豪華だったのが春と秋に行われる例大祭である。靖国神社と皇居に面したお堀の土手の上に打ち上げ筒を設置して昼から花火を打ち上げていた。特に日の丸の旗ものなどは、取り合いで大変だった。


みほん (パンフレット)
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こちらは京都の伊東煙火さんの昭和初期の「みほん」(パンフレット)です。 打ち揚げ、仕掛け、水中、庭園花火などが紹介されています。 昼物や袋物花火だけでも36種類。現在では全く見られない飛行機やお相撲さん、鯛や番傘など豊富です。特に京都らしいのが芸者さんの絵が書かれた袋物。

明治節
昭和の初め頃、11月3日の明治節には戦意昂揚のための花火大会が催された。仕掛け花火では「二〇三高地の激戦」「日本海大海戦」「爆弾三勇士」など勇ましいものばかりだった。

両国川開きの復活
昭和23年8月1日、GHQからの許可がおり約600発の花火を打ち上げた。11年ぶりの復活で観衆は約70万人、警備の警官は3000人。

全国花火コンクール
昭和23年9月18日、東京都観光協会の主催で両国橋下流の浜町河岸一帯で行われた。コンクールは翌24年から36年まで続けられる。